2008年10月11日土曜日

2008年度ノーベル賞

今週(10/6-10/10)は、大きなうれしいニュースが舞い込んできました。

まず、日本人3人がノーベル物理学を受賞することが決定しました。受賞者は、素粒子理論の物理学者である、南部陽一郎氏、小林誠氏、益川敏英氏です。南部氏は、「自発的対称性の破れ」を、今から48年前の1960年に提唱し、素粒子理論の基礎を形成しました。1973年に発表された「小林・益川理論」では、「CP対称性の破れ」が唱えられ、のちにこの理論が正しいことが実験によって実証されました。

ノーベル化学賞では、「GFP(緑色蛍光タンパク質)の発見と利用方法の開発」で、日本人研究者の下村脩氏と、2人のアメリカ人研究者、マーティン・チャルフィー氏とロジャー・チェン氏が受賞しました。GFPは、オワンクラゲから発見された蛍光タンパク質で、遺伝子組換えにより、「緑色に光るネズミ」を作ることを可能にしました。現在では、分子生物学の分野で、タンパク質の機能を調べるために広く活用されています。

ノーベル医学生理学賞も忘れてはいけません。授賞理由は「HIV(ヒト免疫不全ウイルス)およびHPV(ヒトパピローマウイルス)の発見」で、HIVを発見したフランスのフランソワ・バレ・シヌージ氏とリュック・モンタニエ氏と、HPVを発見したドイツのハラルド・ツアハウゼン氏に贈られることが決定しました。HIV発見をめぐり、かつてフランスとアメリカの間で論争が起きましたが、現在ではフランスのモンタニエ氏が第一発見者だと認められています。

〔文責 Y.I.〕

≪開催まであと11日≫

※この予告ブログは、東京大学立花ゼミ・見聞伝の学生が企画・運営しています。

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